特徴

本工法の特徴

01 版本体

 高強度PRC版は、コンクリート舗装の設計手法として従来用いられていなかった鉄筋コンクリート理論(RC理論)の考え方で設計しています。更に強度及び剛性を高める為に、高強度コンクリート(設計基準強度60 N/mm2)と、上下の鉄筋を部分的に連結させたラチストラス鉄筋を採用しています。これにより薄肉化と軽量化を実現しました。

02 継手

 高強度PRC版同士を連結する為に、シールドトンネルセグメント用の継手を改良して、大型航空機荷重に対して充分な耐荷性、耐久性を有する コッター式継手を開発しました。
 この継手は、くさび状のH型金物を版に埋設されているC型金物に挿入し、固定用ボルトを締め込む事で目地部にプレストレスが導入される構造になっています。
 この構造により、プレキャストコンクリート版舗装の弱点である目地部の耐久性を高め複数の版を一体化できると共に、補修に際しての部分的な版の取り替えを容易にしています。

03 その他

<1>高強度PRC版には、様々な部材が装着されています。

  • 【1】多機能治具
    (1)吊金具を取り付けられる
    (2)裏込みグラウトの注入孔として使える
    (3)将来の沈下に際してリフトアップジャッキを装着できる
    以上3つの機能を備えた治具。
  • 【2】高さ調整治具
    版設置時に高精度で高さ調整を行える治具。
  • 【3】多機能治具やコッター式継手の蓋
    耐久性、耐熱性及び耐候性に優れた樹脂製の蓋。

<2>更に、高強度PRC版と路盤との間の裏込め充填用のグラウト材や、版と版の間の目地充填用のグラウト材についても、以下の特性をもつ材料を開発しました。

  • (1)極寒の−5℃の気象条件でも使用可能
  • (2)優れた流動性
  • (3)超速硬性
    (裏込め充填用グラウト材:材齢2時間で3N/mm2)
    (目地充填用グラウト材:材齢3時間で20N/mm2)

以上の部材、材料により、高強度PRC版の持つ機能を充分に発揮でき且つ過酷な条件化での急速施工を可能にしています。

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